横浜で行政書士事務所を開業している、かもめ行政書士法人の清水です。
行政書士試験に合格し、行政書士事務所に勤務しようと考えると、さほど求人が見当たらないことに気づきます。
行政書士の事務所は全国に5万程度(2021年)ありますが、求人を行っている事務所はまだまだ少ないです。
そもそも、なぜ行政書士の求人数は少ないのか?
行政書士のマーケット自体が小さいかもしれないし、運営している側も「行政書士を雇うまでもない」、「雇用が生じると、人事管理をすることになり、工数が増え、面倒またはリスクだ」「一人で行政書士をしている方が、自由にできる」等考えているかもしれないです。
私の周りの士業の方で「人を雇うことは怖い」と話す方もいます。きめ細かな書類作成を説明するには、労力も要るのも事実です。
行政書士に限らず、士業全体として「数年事務所に入って実務ノウハウを覚え、その後は独立しよう。」と考えている方は多いです。ベテラン側の考えとして、「苦労して培ったノウハウを伝え、しかも数年で独立するなら、雇用する意味はないのでは。」と考えるのも自然と言えます。
以上のような理由で、行政書士の求人数はさほど多くないということになります。
求人を行っている事務所が少ないといっても、気になる事務所のHPを見て、求人の可能性があれば、直接問合せるなど、待ちの姿勢ではなく、自ら動くことが大切です。
行政書士事務所に就職するには。
行政書士を求人を考えている事務所が「行政書士(合格者)」の条件を提示しているのであれば、行政書士試験にすれば求人応募ができると思います。しかし、行政書士合格は、スタートでしかありません。
行政書士に合格した後は「なぜ行政書士になりたいと考えたのか。」「今後どういう行政書士になりたいのか。」「どういったところで、応募する事務所に貢献できるか。」など考えることになります。
求人を出している行政書士事務所は、人手で足りないほど依頼や業務を抱えて、それなりに忙しいです。
こういった現状を踏まえて、「自分が事務所に何ができるか。」という視点で話せば、面接する側の印象も好いと言えます。
実務力を付けるためには。
晴れて行政書士事務所にて働くようになれば、研修を行うところもありますが、1日でも早く戦力になってもらいたいと考えます。
実務に接して分かると思いますが、試験と実務はかなり異なると言えます。
私達の事務所は、許認可を扱っていますが、経験上手引きを読んだだけでは、何が書かれているか理解できないと思います。
厳しいかもしれませんが、受け身になって、言われたことだけ仕事をしても、評価が高くなる訳ではありません。
寧ろプロ意識をもって、自分なりの問題意識を持ち、顧客の課題を深いところで考えられ、問題解決を行っていくことが求められます。