横浜で行政書士事務所を開業している、かもめ行政書士法人の清水です。

新人の行政書士の方とお会いして、「開業したら何をしたら良いですか?」と聞かれ、よく「簿記を勉強した方が良い」と答えています。

行政書士の開業本にも「簿記」のトピックが出ることはあまりなく、行政書士の方の口からも「簿記」を言われる方はあまりいません。

しかし、私自身、必要にかられてアメリカで会計士の勉強をし、合格したのですが、会計・簿記の知識で行政書士を続けられたと思っています。

なぜ行政書士にも簿記が必要なのか?

行政書士に簿記が必要な理由はいくつかありますが、直接的には以下のものがあると思います。

1.許認可業務をすると、財務諸表の作成や控えを提出をする機会が多い。

2.独立開業すると、毎年確定申告をするため、簿記の知識が必要。

3.税理士の方と話が通じやすい。

しかし、簿記の力が付くと、事務所運営において管理会計を駆使しながら管理するようになります。

経理力が付けば、月次決算をできるレベルとなり、財務諸表・試算表が経営意思決定の判断材料となります。経営数値の変化から経営環境の変化も感じることができ、早い段階から次の手を打つことができるようになります。

複式簿記も、ルネサンス時期にイタリアで生まれ、当時のビジネスの本にも「簿記」の重要が詳しく説かれています。

日本航空を再生した稲盛さんも、みずから「アメーバ―経営」という管理会計手法を作り上げ、行政書士事務所を継続するには、管理会計を取り入れが不可欠と考えています。

簿記を始めるなら3級から、できれば2級の取得を。

簿記は「習うより慣れよ」とよく言われます。色々理屈を考えるより、例題をある程度理解したら、次々問題を解いていく方が力が付きます。

「数字は苦手」と思う行政書士の方も多いのですが、まさに「習うより慣れよ」が簿記ですので、日々コツコツ勉強していければ、次第に簿記の考えが身に付きます。

簿記を始めるなら3級からで、できれば2級まで取得できると良いです。なお、簿記2級より管理会計の科目が含まれます。

なぜ、行政書士求人に「簿記」について書くのか?

なぜ行政書士求人サイトに、簿記のことを書いたかというと、それは、行政書士になってできるだけ早い段階で簿記を勉強することは、とてもプラスになると考えたからです。

仮に行政書士になり、事務所で業務を依頼され、財務諸表を入力するとき、簿記を知っているのと知識がないのでは、業務の処理時間が全く異なることに気づきました。