横浜で行政書士事務所を開業している、かもめ行政書士法人の清水です。

普段は、目の前の依頼の対応で精一杯ですが、ちょっとした時間の余裕があるときに、「そもそも行政書士の役割は何だろうか?」と考えることがあります。

行政書士として開業または勤務する方にとっては、「行政書士になって食べていけるか?」「年収はどのくらいになるのだろうか?」「行政書士の中でも、どういった業務を中心にしようか?」など関心があるかもしれません。

「書面」の意味

「契約は口頭でも成立とする」のですが、確かに「契約を行った」ことを確認するには、「書面」でなければ確認を行えません。

「書面にする」とは、客観的に「確認を行える」「証拠として確認できる」役割があります。

行政書士は書類を作成する業務が中心になるのですが、「書面する」意味を考えることで、社会にどう役立つことができるか、を問い直すことができます。

「聞く力」とコミュニケーション

行政書士は、依頼者の存在が大きいです。依頼者が自身では難しいと思うからこそ、行政書士に依頼すると言えます。

行政書士は依頼者の話すことに十分耳を傾ける必要もありますし、話す内容から、依頼者の意図まで把握することが大事です。

英語の書籍などを読んでいますと、書類作成も"written commnication"として位置づけられる記載も見られます。

許認可の申請にしても、ルールは役所が定め、そのルールを読み解き、依頼者が要件をクリアしていることを書面を通して主張することになります。

書類作成は穴埋め作業ではない。

インターネットも発達し、書類作成を行うためのテンプレート(ひな形)を探すことも容易になりました。

テンプレートをカスタムして、書類を作成することがあるかもしれません。とはいえ、作成した内容が、役所の求める条件を満たしていることを十分検討する必要があります。

建設業許可や産業廃棄物許可になりますと、同じ書式でも申請する自治体によって、記載の仕方が異なります。行政書士の方の中でも、東京都に事務所があると、東京都のルールの記憶で、神奈川県に申請していることもあります。自治体ごと求める内容を把握して、対応することが不可欠です。

幅広い知見を養おう。

例えば「会社設立」で相談に来られる方は、「会社の作り方」のみを相談しに来られる訳ではありません。

会社に関連する相談も様々受けます。私自身行政書士法人化していますので、法人に関する手続きなど一般的なことは理解していると思います。

起業すると「3年で半数なくなり、10年後1割しか残れない」と言われる環境に身を置くことになります。会社設立の顧客はこんな思いを抱えながら「会社設立」を考えている訳で、幅広い見識が行政書士になっても問われると思います。